足底筋膜炎の痛みが引いた話。4,290円のインソールが、注射より効いた

StePという靴屋

仕事終わりの帰り道、スマホに打ち込んだ。

「足の裏 かかと 痛い 立ち仕事」

駅のホームのベンチに座りながら、足を地面につけるのも億劫で、ちょっと浮かせるような格好で検索していた。

※この記事はあくまで私・岡根健作個人の体験談です。私は医療の専門家ではありません。足の痛みが続く場合は、まず整形外科を受診されることをおすすめします。

目次

警備員の天敵は、足の裏だった

警備員は立ち仕事だ。

それは仕事を始める前からわかっていた。

でも、「立ち続ける」ということの本当のしんどさは、やってみるまで想像できなかった。

コンクリートの上に8時間、10時間。ただ立っている。

最初のうちは脚が疲れる。ふくらはぎが張る。それは慣れた。

でも足の裏の痛みだけは、なかなか慣れてくれなかった。

特に、かかとと土踏まずのちょうど間あたり。そこが、ある日を境にズキズキと痛み始めた。

朝、布団から降りて最初の一歩を踏み出したとき、思わず「うっ」と声が出る。

あれは地味につらい。

検索して出てきた言葉「足底筋膜炎」

「足の裏 かかと 痛い 立ち仕事」で検索したら、すぐに出てきた。

足底筋膜炎(そくていきんまくえん)。

聞いたことがない病名だったけど、症状の説明を読んでいたら、全部当てはまる。

かかと付近の痛み。朝一番がとくにひどい。長時間立っていると悪化する。

「これだ」と思った。

足底筋膜というのは、かかとから足の指の付け根まで伸びている膜のこと。この膜が炎症を起こしている状態が、足底筋膜炎らしい。立ち仕事やランナーに多い、と書いてあった。

なるほど、と思いながらも、じゃあどうすればいいんだという話だ。

整形外科に行った

放っておいてもよくならないので、休みの日に近くの整形外科に行った。

先生はレントゲンを撮って、私の足を触って、一言。

「足底筋膜炎ですね」

やっぱりそうだったか、と思った。

先生は「注射を打ちますか?」と聞いてきた。

以前、肩の痛みで注射を打ってもらって、けっこう楽になった経験があった。今回もそれでいけるかなと思って、「お願いします」と答えた。

でも、それが少し甘かった。

肩のときとは、わけが違う。

足の裏の、一番痛いところに、そのまま針を刺すのだ。

冷や汗が出るくらいの痛みだった。こらえた。じっとこらえた。

終わったあとに先生から「しばらく安静に」と言われて、ほっとしながら帰った。

これで楽になるはずだと思っていた。

しかし、なかなかよくならなかった。

先生はテーピングのやり方も教えてくれた。ストレッチも教えてくれた。全部試した。でも、痛みはしぶとく残り続けた。

「インソール」という選択肢

病院での治療と並行して、ネットでもずっと調べていた。

すると、「インソールを変えたら楽になった」という体験談がちらほら出てくる。

インソール、というのは靴の中敷きのことだ。

「そんなもので変わるのか?」と半信半疑だったが、他にできることがないのでとりあえず試してみることにした。

ドラッグストアで売っている、やわらかいクッションタイプのインソールを買って入れてみた。

税込み千円ちょっと。

でも、あまり改善しなかった。

痛みが消えるわけでもなく、ましになるわけでもなく。

「やっぱり関係ないのかな」とあきらめかけたとき、ある靴屋が目に入った。

StePという靴屋での出会い

「SteP」という専門店だった。

足に関する専門的な知識を持つスタッフがいる店で、インソールの種類も豊富に並んでいた。

入ってすぐ、店員さんに聞いてみた。

「足底筋膜炎の改善に効果があるインソールってありますか?」

店員さんは「ありますよ」と言って、迷うことなく一つ出してきた。

それが、FUNCTIONAL FIT(ファンクショナルフィット)というインソールだった。

赤と黄色の2種類があった。

店員さんいわく、赤はランニング用、黄色はレーシング用とのことで、私の状況(立ち仕事・足底筋膜炎)を話すと、「それなら赤がいいですね」とすすめてくれた。

手に取って触ってみると、これがけっこう硬い。

今まで使っていたやわらかいインソールとは、まるで別物の感触だった。

土踏まずのあたりがぐっと盛り上がっている。これが「アーチサポート」というものらしい。

値段を見た。

税込み4,290円。

正直、高いと思った。お金がない状態の私には、けっして安くない出費だ。

でも、足の痛みはそれ以上だった。

仕事に支障が出ている。このまま痛みを引きずって現場に立ち続けるのは、体にも精神的にもきつかった。

「足は商売道具だ」

そう言い聞かせて、買った。

翌日、変わった

次の日の朝。

そのインソールを靴に入れて、仕事に出た。

最初の一歩を踏み出したとき、「あれ?」と思った。

痛みが、半分くらいになっている気がする。

気のせいかな、と思いながら現場で8時間立ち続けた。

いつもなら後半は足をひきずりたくなるくらい痛くなるのに、その日はそこまでひどくならなかった。

翌々日も同じインソールで出勤した。

痛みが、ほぼ消えていた。

正直、驚いた。

注射を打っても、テーピングをしても、やわらかいインソールを試しても取れなかった痛みが、4,290円のインソールを入れただけで2日で引いたのだ。

それから半年以上経つが、今は日常生活に支障がなくなっている。

なぜ「硬いインソール」が効いたのか

あとから調べてわかったことだが、足底筋膜炎に対して「やわらかいインソール」が必ずしも正解ではないらしい。

足底筋膜炎の根本的な原因のひとつは、土踏まずのアーチが崩れて、足底筋膜に余計な負担がかかり続けることだ。

やわらかいインソールは衝撃を吸収してくれるが、アーチの崩れ自体は防いでくれない。それどころか、体重をかけると潰れてしまうので、アーチをサポートする力が弱い。

一方、硬いアーチサポート付きのインソールは、土踏まずを物理的に下から支えてくれる。

足底筋膜が引っ張られる量を減らすことで、炎症が落ち着きやすくなる、ということらしい。

ドラッグストアで買ったやわらかいクッションが効かなかった理由も、それで納得できた。

靴を変えたら、さらによくなった

インソールの効果を実感してから、靴も見直した。

安全靴からクッション性のあるスニーカータイプに変えたら、さらに状態がよくなった。

足底筋膜炎の改善に向いている靴とインソールの組み合わせを、自分の体験からまとめるとこうなる。

項目私が選んだものポイント
インソールFUNCTIONAL FIT(赤・ランニング用)硬め・アーチサポートあり・ヒールカップ深め
クッション性のある軽めのスニーカーやわらかく、足への負担が少ないもの

私にはFUNCTIONAL FITが合ったけれど、要はこの下記の3つが揃っていれば、別のインソールでも同じような効果が期待できるかもしれない。

  1. 土踏まずを下から支えるアーチサポートが硬めであること。
  2. かかとをしっかり包み込むヒールカップがあること。
  3. 体重をかけても簡単に潰れない素材であること。

逆に言うと、この3つが揃っていないやわらかいクッションタイプは、私には効かなかった。

注意点として、アーチサポートの強いインソールは、最初は土踏まずが押される違和感がある。

私も最初の数日は「なんか変な感じ」と思っていたが、だんだん慣れてきた、というかツボを押してもらう感じで気持ちがよかった。慣れてきたあたりから、足の状態がよくなってきた。

4,290円は、高かったのか安かったのか

お金の話をすると、このインソールへの投資は正解だったと思う。

病院の診察代、注射代、薬代、交通費。あれこれ合算すると、けっこうな金額になっていた。

それでも痛みが取れなかった。

4,290円のインソールが、2日でそれを解決した。

もちろん、これは私個人の話だ。足底筋膜炎の原因や体の状態は人によって違うので、同じものを使えば必ず同じ結果になるとは言えない。

でも、少なくとも「インソールを変える」という選択肢は、もっと早く、もっと真剣に検討すべきだったと思っている。

やわらかいものを試して効果がなかったからといって、硬いアーチサポート付きのものを諦める必要はなかった。

試す順番を間違えていた、というだけの話だったかもしれない。


足が痛くて困っている方へ。

まず整形外科で診てもらうこと、これが大前提です。

そのうえで、「インソールを変える」という選択肢も、ぜひ頭の片隅に置いておいてほしい。

私にとっては、4,290円が私を現場に戻してくれた、正解の買い物だった。

岡根健作のひとりごと

「やわらかい=やさしい」というのは、足の話に限らずよく思い込みがちなことだ。

でも足底筋膜炎に関しては、支えてくれる「硬さ」のほうが体には親切だった。

ちなみに「足底筋膜」というのは、足のアーチを弓のように張っている膜のこと。

弦が緩みすぎると弓は機能しない、という話に似ている気がした。

StePという靴屋

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